マインド

あなたの保険の常識を疑ってみませんか?

ファイナンシャルプランナー(FP)の久保逸郎です。

「社会人になったから保険に入らないと」
「結婚したら家族のために保険に入るのが当たり前」

あなたはこのように思い込んでいませんか?
私自身も新卒の入社式の直後に生命保険に加入しましたし、以前はとくに疑いもしないで、このようなことを当たり前だというように考えていました。
外資系保険会社に勤めていたこともあり、セールストークとしての教育も受けていたので、以前は本当にそれが当然であると信じこまされていた部分もあると思います。

しかし、資産運用について学びながら海外の資産構成を分析したり、海外に出掛けるなどして多くの外国人と話しているうちに、「日本人の保険の常識はおかしいのでは?」と考えるようになりました。
昨年も2回ベトナムに行って合計10日間滞在しましたが、ベトナム人が「死んだ後のことまでそんなに心配するなんて、日本人はおかしい」と笑っていました。
ベトナム人に限らず、それがむしろ世界の一般的な感覚です。

日本人は世界一の保険好き

ところであなたは日本が「世界一の保険好き」の国であることをご存じですか?
生命保険協会によれば平成28年度の保険会社の営業職員が約23万人、代理店所属の募集人が約100万人で、両方合わせて約120万人もの方々が生命保険の募集に従事しているそうです。
国民の約100人に1人が、生命保険の販売を行っているわけです。
GHQによる戦後の寡婦対策で保険レディが広まったらしいですが、それにしても多過ぎのような気がしますね。

生命保険の世帯加入率に至っては89.2%(生命保険文化センター、平成27年度)で、世界一になっています。
ちなみに死亡保険の加入率でいえば、米国は約20%、英国は約40%程度しかありません。
この数字を見れば、日本の加入率が極めて異常であることがわかるのではないでしょうか。

日本は長寿国で、社会保障も整っているのに

このような現状はとても不思議なことではないでしょうか?
なぜなら日本は世界を代表する長寿国だからです。
また、長寿国であるだけでなく、北欧ほどではないものの社会保障制度はしっかりと整っています。

以前ある外資系生命保険会社のCEOが「日本は世界一利益率が高い」と言っていましたけど、なかなか死なないのに、みんなが生命保険に加入して、そして「世界一高い」といわれる保険料を支払っているわけですから、それは保険会社は儲かるはずです。
実際に(運用の一環という側面はあるにしても)日本中どこにいっても大都市の駅前の一等地には保険会社のビルが建ち並んでいますし、他の業種に比べて保険会社の職員は高い給料をもらっていますよね。
フルコミッション型のセールスの中にはプロ野球選手並みに稼いでいる人もいます。

高い保険料を払っても、豊かになれない日本人

その一方で、保険に加入をしている国民は豊かになっているかというと、そうではないですね。
近年は超低金利であるため、貯蓄性の保険に加入してもほとんどお金を増やすことはできません。
「保険でお金が増やせる」というのは、すでに過去の話です。

それに急速に高齢化が進んでいるにもかかわらず、死亡保険金の支払額は平成25年度の2兆7332億円に対して、平成28年度は2兆8986億円とあまり伸びていません。
かんぽ生命を除く生命保険会社が合わせて約2兆3800億円(経常利益、平成28年度)もの巨額の利益を出している事実を考えても、国民がたくさん保険料を支払っても、それがしっかりと国民に還元されていない構図が見えてきます。

貯蓄を増やすために保険の常識の見直しを

けっして「保険が必要ない」と伝えたいわけではありません。
相互扶助の仕組みとして、保険は生活者にとって必要な大切な仕組みであると考えています。
しかし、FPとして多くのご家庭の家計の状況を見ている中で、保険料を払い過ぎているために、なかなか貯蓄を増やすことができていないことを強く疑問に感じるようになりました。

FinancialAdviser8月号の中に、「FPが家計を見直して、生命保険を中心にプランを立てているのは日本と韓国だけ」というようなことが書かれていましたが、私のようなFPでさえ、このような異常ともいえる日本の保険の常識に気づいていないわけです。
(私は同誌同号の資産運用のパートの一部を執筆させていただきました)

そこで今回【保険貧乏から脱却して、貯蓄体質になる方法】というブログを立ち上げることにしました。
これから一緒に保険の常識を疑い、私達の中に刷り込まれたその保険の常識が正しいのかどうか確認をしていきませんか?
それはきっとあなたの貯蓄を増やすことに繋がってくると思いますよ。

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老後のお金の不安解消アドバイザー(ファイナンシャルプランナー) 愛知県名古屋市生まれ 福岡県春日市在住 老後のお金の不安を解消する、ライフプランと資産運用&資産管理の専門家 「90歳まで安心のライフプラン」を合言葉にして、豊かな人生の実現に向けたライフプラン作りの支援を行っている。 独立から約15年にわたり相談業務を中心に実務派ファイナンシャルプランナーとして活動する傍ら、ライフプランや資産運用などのお金のことについて年間100回近い講演や、マネー雑誌やコラム等の原稿執筆を行うなど幅広く活動をしている。
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